元iPhoneデザイナーが最新ウェアラブルデバイスを手がけるために移籍した企業「ワールド」
元iPhoneデザイナーが移籍した企業「WOR(I)D」
正しくは「WOR(l)D Global Network(ワールドグローバルネットワーク)」と言います。
親会社のワールド・メディア&テクノロジーはNASDAQ市場に登録しています。
グーグルで「WRMT」と検索すると確認ができます。
ワールド・メディア&テクノロジーは1994年にヨーロッパで5位の規模のインターネットサービスプロバイダを設立しています。2002年には初の液晶タッチスクリーンを市場に発表し、2005年にはVoIPプラットフォームを開発しています。
VoIP(ブイ オー アイピー)とはIPネットワーク上で音声を送受信する通信技術の総称です。 VoIPを使用することで、パケットと音声データを分割してIPネットワーク上で送受信するので、通話料金を格安にすることができます。
このテクノロジーとコミュニケーションの分野で約20年間培われてきた経験をもとに、創始者のファビオ・ガルディが2011年に設立したのがWOR(l)D Global Networkです。
iPhoneデザイナーがワールドに移籍
このワールドに、iPhone6と7をデザインしたアントニオ・デ・ロサが移籍したことが今年になって発表されました。前回紹介したHELO LXは、この元iPhoneデザイナーのアントニオがデザインしたものです。
HELO LXのデザインとApple製品のデザインはたしかに似ている部分がありますね。
プロモもAppleっぽいです。
世界初ヒーローLX Helo lx New features
ワールドの戦略「なぜウェアラブルデバイスなのか」
もともとワールドはスペースフォンで一部地域でシェアを取っていました。
スペースフォンは今一般的に普及している4Gではなく、Mcel5Gという電波を使用しています。
Mcel5Gは衛星からの電波を一部使用している次世代スマートフォンです。
衛星電波は通常電波の100倍の性能があります。そのため、ワールドのスペースフォンは通信料無料、別途料金不要で、エベレストの頂上からでも海の上でも通話ができます。しかし多くの国には電波法があるため、現在5Gのスマホを使用することができません。
そこで、まずは電波法に触れることがない「ウェアラブルデバイス」で世界中のシェアを取る計画です。しかも健康に特化することで、多くの人にとってなくてはならないものになるという非常に手堅い手法をとっています。
また、ワールドはヨーロッパでは高いシェアを誇っていますが、日本を含めたアジア圏内には全く進出してきていませんでした。電波法などがネックになるためです。
ウェアラブルデバイス「HELO」で、アジアを含めた世界中のシェアを獲得し、土台を固め、法整備が整ったころに新製品を広めるという戦略です。
さらに、ワールドは今後製品を出していくという予測スタンスではなく、すでに製品を保有しているのも特徴です。実際、5GのINFOLIO、仮装と現実をMIXして視覚化できるメガネSpeace Lumina Glassesも製品化されています。
mCell 5G Space Phone World Global Network from YouTube
ワールドのテクノロジー進化のスピードが速すぎて、法整備が追いついていない状態なのです。それが今後徐々に改善されていけば、ものすごいことになるとイメージできます。
ワールドの今後「どのような方向性なのか」
ワールドは今後、このような製品を開発していく方向性です。
これはスマホ画面と腕が一体化しているイメージです。今後、ウェアラブルデバイスは「付けている」という感覚が限りなく存在しないスタイルに変化していきます。
現在、ワールドは自社製品を積極的にユーザーに試してもらう形をとっています。例えば、毎月のロイヤリティを支払うことで得るポイントを貯めることで、ワールドの製品と無料で交換できるシステムなどにその姿勢が見えます。
ネットワークビジネスのシステムを使うことで、実際にワールドの製品を利用している人の口コミが広がり、多くのファンを作ることにつながります。すると、新しい製品が出たときに、自然にワールドの製品を使うことになるでしょう。
今後、競合となるのはAppleやGoogleなどです。しかし、AppleやGoogleはネットワークシステムは保有していませんし、今からネットワークシステムを導入する可能性も低いです。
たしかに、Appleは「Appleが好き」という情熱あるファンによって支えられてきました。Appleから新製品が出ると、製品の性能を試す必要もなく行列に並んで、発売日当日に購入するユーザーがたくさんいました。しかし、それも薄れつつあります。
そして、単なる製品のユーザーとしてではなく、ワールドの場合にはビジネスパートナーとして関わる人が大半なので、その情熱は並々ならないものがあります。
もちろん、製品が魅力的だからこそです。そういった部分でワールドが一歩先にいける可能性があるとイメージしています。
面白い仕事がしたい!世界初の健康に特化したウェアラブルデバイスを紹介
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